クリティカル地蔵対策マニュアル

正確に数えてはいないけれど、これまで80人ぐらいの人たちにナンパを教えさせてもらいました。指導の概要については以下のとおりです。

自分で言うのもなんですが、超絶売れっ子です。特にやはり首都圏での需要は多いようです。上は50台後半の方から下は高校生の男の子までやらせてもらいました。今自分のグーグルカレンダーを振り返り、ひとりひとりの受講者たちのことを思い返しています。受講者によって指導のスタイルはそれぞれ違いますが、振り返ってみると多くの方が共通して抱えている問題もあります。それは地蔵です。今回のエントリーでは地蔵問題についての俺自身の見解をまとめて書き上げてみました。認識をおおまかに共有することで受講の時間をよりクリティカルでパーソナルな問題に当てることを狙いとしています。今後俺の指導を受けようと考えていらっしゃる方はぜひ一読してからいらっしゃってください。少し長いですけど、内容盛りだくさんです。


外見

どのような服でナンパすればいいのかという質問をよく受けます。その度に自分はかなり困っています。とりあえず指導の際には「自分が一番いいと思う服装」で来てもらうようにいつもお願いしています。が、それでも絶望的にダサい装いで来られる方は多いです。そして、ナンパに適した服がわからないという不安が地蔵を加速させてしまうようです。初心者の方の中にはジンクスのように以前ゲットした時の服装でもって声かけやデートに臨む人も多いです。そもそもナンパにおいて外見はどれだけ重要なのでしょうか。
以前、シュッとしてオシャレで長身のものすごく男前な初心者の方にナンパを教えさせてもらったことがありました。彼はこれまでの人生においても非常にモテていました。六本木の高級キャバのNO1嬢に路上で逆ナンされたことがあると言っていました。指導の日も5声かけぐらいで上々の反応を得たので早々と指導を切り上げ二人で飲みに行って、そこにいた女の子をしっかり即って帰っていきました。驚きです。おそらく外見はものすごく大事なのでしょう。巷のナンパ塾ではファッション指導をしてくれるところも多いようです。ある時は、某ナンパ塾にて109系統のお兄系ファッションを全身コーディネートしてもらった男の子が自分のところにやってきたこともありました。なるほど、バッチリきまっています。彼は形から入ってそのような装いを身につけることがものすごく自信につながったと言っていました。何を着ればいいのか皆目見当がつかず自分のスタイルに自信がもてない人は誰か専門家のコーディネートを丸飲みしてみるのもいいのではないでしょうか。
正直に告白しますと、まだ自分は具体的に的確なファッションのアドバイスをすることができません。けれどもぜひ一緒に俺とショップ巡りをしたいという方がいらっしゃるなら、喜んでやりましょう。ファッションアドバイスを求める人たちに欠けているのは自分の全体像を把握する、イメージする力であるとおもいます。それさえできれば後は納得がいくまで試着を繰り返して現実とすりあわせていくだけです。店員ナンパ?ええ、ぜひ一緒にやりましょう。ポイントカード?ええ、ぜひ作りましょう。街にいる女の子たちはあなたの前にいつも全身をさらけ出しています。あなたもあなた自身に全身をさらけ出してはじめて彼女達と釣り合った自分であるかどうかの主観的判断ができるのだと思います。これができていないと、自分よりもはるかにレベルの高い女性に盲目に突っ込んではすぐに消耗するという泥仕合をやってしまうことになるのです。チャレンジをするな、と言っているのではありません。チャレンジをチャレンジだと認識する目を養ってほしいと言っているのです。
家では鏡で全身をじっくりと見てほしいです。上半身だけではありません。足の先まで全身をです。あなたに女性を視る目があるならば、女性の目に映る男性を視る目もあるはずです。彼女達と一緒にいる自分を想像して、それから街に出てきてください。


ジレンマ

あるいは、ドライブとブロックとの相克状態について。「どうしても地蔵になってしまいます」という悩みが絶えません。あまりにも多い。一億総地蔵時代です。俺の言葉で言うと、ドライブというのは行動の心理的促進要因、俗な言葉で言うとモチベーションです。ブロックというのは反対に行動の心理的阻害要因です。ベタな言葉でいうと、不安や恐怖や羞恥心などがそれにあたります。ある行動をする際にそれを促す心の働きとそれをストップさせる心の働きがぶつかったときに人間はジレンマに陥って苦しみます。これはナンパに限った話ではありません。人生に関する話でもあります。
昨年の夏、教えはじめの頃は俺のハイパーテンションな声かけを見てもらって、彼らを揺さぶり感化することで、自然と地蔵が克服されるのを待っていました。しかしこれは概してうまくいきませんでした。人にはそれぞれのドライブ感、すなわちテンションがあるのです。そしてテンションの変動にも人それぞれのリズムがあります。まずは自分のリズムを知らないといけません。自分の目には、多くの人は平常時においてはソロナンパに必要なテンションを満たしていないように映ります。ダルい時は素直に帰るのが本当は一番です。自分に明らかにツキがない時の麻雀での振舞いを思い出してください。けれどもどうしても帰れない人たちもいるでしょう。ここはどうしてもオーラスでまくって逆転1位にならないといけない。そういう時はちょっとした細工が必要になってくるのです。このようにして試行錯誤の末、次に自分は自らのナンパに対するモチベーションを意識してもらうという作業を重視するようになりました。荒療治になることももちろんあります。それ以外に地蔵を回避する手段が思いつかなかったのです。俺はこう尋ねます。
「なにがあなたをナンパに駆り立てるのですか?」 
彼らはそれぞれに言います。
「たくさんの女性にモテたかったから」
「自分に自信をつけたかった」
「失われた青春を取り戻すため」
けっこうけっこう。俺は言います。
「それはナンパでしか達成できないのでしょうか」
「あなたの人生においてナンパを取り入れる必然性は本当にあるのでしょうか」
冷静に考えるとそのような必然性はもちろんありません。けれども人間には自分の好きなようにストーリーを頭に思い描く能力があるのです。自らの人生をより抽象的に捉えたストーリーにナンパというイベントを経由するシナリオをいきいきと描くこと。多くの人にはそれができるはずだと俺は信じています。このようなやりとりを通じて、彼らは上手にナンパを取り入れられた自らのストーリーをしっかりと思い描くようになります。そして、ストーリーにはドライブを加速させる力があるのです。


ストーリー

受講者の方たちと話しているうちに気づいたのですが、多くの方の描く人生のストーリーには2つの要素があります。1つは人生を「乗り越えるべきチャレンジという山の連なり」だと捉える見方、もう一つは「理想的な人間関係を模索する旅」だと捉える見方です。

チャレンジ

前者にはひとつひとつのチャレンジに明確なゴールがあります。ゴールの達成感とそれを目指して試行錯誤しているときの充足感とがあなたをイキイキとさせるでしょう。目的の達成のためには手段を選んでいてはいけません。準即も即も初心者にとっては明確なゴールになるでしょう。恋人を作るためにナンパをしているという方も本当に多いです。もう少し成熟すると、自らの内面の変化にゴールを見出すようになるかもしれません。ひとつのチャレンジの先には次のもう少しだけ困難なチャレンジがある。ひとつの山を越えると今まで見てたのとは違った景色が広がっていることに気づいてあなたは素直に驚くでしょう。それから次の山をどこに見出すでしょうか。その単調に増加していく山の連なりをしっかりと意識しているでしょうか。心の喜ぶままにチャレンジを貪っていってほしいと思います。

人間関係

反面、後者にはゴールという明確な状態は存在しません。理想はその時その時で移ろうものだからです。その時その時の人生観で誰と付き合っていくかは変わっていきます。まずはあなたが今求めているものや怒っていることをぼんやりと考えてみてください。それからそれやもしくはその手がかりを持っているであろう人のことも。例えば誰といる時ならあなたは居心地よく感じられるでしょうか。許せないタイプの人間は周りにいますか?そのような些細なところから始めてもらっても構わないのです。あなたはどんな女性とセックスしたいでしょうか。それから夜は一人で寝て朝起きてオナニーしたいでしょうか。許せない人間を許せるようになるまでは打ち負かそうとするか排除するしかありません。闘争か逃走か。人間関係を考えるというのはライフスタイルを考えるということでもあります。ナンパに関していうと、自身の生活に無料の風俗嬢を探すつもりで街に出ている人はたくさんいます。彼らはお金を使わずにセックスがしたいという快楽のコストパフォーマンスを重視する人たちです。それから少しの刺激と達成感を得たいのかもしれません。無料の風俗嬢と彼らとはそういった関係で結ばれています。自分は別に彼らを否定しません。ただ「街で理想的な女性に出会えない」と嘆くのはお門違いだということを言いたいのです。自分がナンパを通じてどのような人間関係を構築していきたいのかをよく考えてもらいたいと思います。
次に自分が他人と関わる際に使えるエネルギーは有限であるということをしっかりと意識してください。誰に対しても同じように寛容に振る舞うわけにはいかないのです。大事な質問があります。あなたは自分と関わる人間には皆幸せになってもらいたいと願う人でしょうか?自分にとって誰がどれだけ大切で、誰がどれだけ大切でないか。大切な人には自分のエネルギーを惜しみなく注ぎ込めるでしょうか?自分を中心にした理想的な人間関係の円をイメージしてみてください。ナンパは、異性関係を捉え直す上で多くの人たちに大きな手がかりを与えてくれるでしょう。もう一度言いますが、人間関係を考えるというのは自らのライフスタイルを考えるということでもあるのです。


ナンパを教わりにくる人たちには、自らのストーリーを思い描くことに困難を感じるならば、これら二つの視点から手がかりをえて捉えてもらうと少しはうまくいくとおもいます。大切なことは自分をどちらかのタイプに分類することではありません。人生には必ずどちらの要素もあるはずです。人生というのは多重の層でそれぞれのメロディーを奏でる交響曲のようなものです。どのメロディーラインを強く意識して聴くかで曲そのものは大きく変わってきます。そしてこれらの層の中でくっきりとひとつひとつのメロディーをしっかりと思い描くことができるなら、あとは実践するだけです。新しい楽章に突入しましょう。そして、、実践には必ず身体が伴います。→


身体

よく言われていることですが、心と身体はつながっています。いくら心の側から整えようとしても身体の準備ができていないと地蔵を回避するには充分ではありません。そして悪循環なことに、心を整理するという作業は往々にして身体を閉じたものにしてしまうのです。思考は身体を硬直させる。これは不眠症の問題ともかぶっています。眠れない人たちは寝よう寝ようとして結局眠れないままベッドの中でざらに4時間、5時間悶えていたりします。必要なことは眠るための身体作りなのです。身体の準備というのは周到に周到を重ねてもやりすぎということはありません。その準備に例えば1時間費やしてしまっても、結果的にはより多くの睡眠をとることができるのですから。
結局のところ地蔵というのはあるひとつの身体の状態です。ここを勘違いしてはいけません。自分は彼らによく「鍵のかかった扉をいくら強引に押しても無駄ですよ」とアドバイスをします。勇気や気合いといったものがいかに無力であるかを思い知ってもらいたいのです。地蔵になるからといって自己嫌悪に陥る人たち。あなたたちは扉の状態をUNLOCKED にすることだけを心がけてください。そうすると自然に扉はゆっくりと開きます。UNLOCKEDは人間でいうところのRELAXです。身体の側からアプローチしていくということをどうぞ侮らないでください。身体に生じている過度の緊張を取り除くこと。自分のストリート実地指導では、おそらく自らの身体の感じ方、緩め方についてやっていくことが多くなりそうです。これは現在の自分の強い関心事でもあり、そもそもそのノウハウをなかなか文章化できないからです。一概には言えませんが、地蔵になっている人の多くは首から肩にかけてのT字ラインが固まっています。それから胸の辺りが詰まって声が出にくくなっています。息をゆっくりと吐きながら筋肉の硬直を取り除いていきましょう。内臓の中で肺だけが自分が意識して動かすことのできる器官なのです。たったそれだけで簡単に地蔵を回避してしまう人も多くいます。
それからあえて言うならもうひとつ大切なことがあります。それは歩き方です。あなたの歩調があなたの心理に大きな影響を与えます。落ち込んでいる時ほど少しずつリズミカルに歩くことを心がけてください。大地を踏みしめる感覚を感じながら街を歩いている人がこの現代においてどれだけいるでしょうか。みんな自分の存在をフワフワとした不確かなものに感じているのです。足の指をしっかりと折りたたむとアドレナリンがドバドバと出てくるということは知っていましたか?俺は最近知りました。強く握れば握るほど地球を感じることができます。地蔵には地球を踏みしめる足がありません。そして、女の子には綺麗な足があるのです。


会話

「女の子と何を話せばいいのかよくわからない」これはもっともよく聞かれる質問の一つです。そのような漠然とした不安感が地蔵現象を加速させているのは間違いありません。わかりました。ここに二つの新しい視点を導入して声かけのプロセスを俯瞰してみましょう。それは距離バリアです。
具体的に何を話すかについて悩むことに自分のリソースを使う必要はありません。まずは距離を縮めるということだけを考えてください。単純に物理的な距離がゼロになったら、それは即ち、手つなぎやキスです。マイナスになったらセックスです。めりこんでますね。口で言うのは簡単です。けれどもそこには単純に距離を縮められない何かがあります。それをバリアと呼びましょうか。俺の指導ではまずはバリアの見方、もう少し厳密に言うと、バリアの変化する瞬間の見方を学ぶことになるでしょう。それは一般的には「食いつき」や「IOI」と呼ばれているものに近いですが、それ以上のものを含んでいます。流行りの言葉でいうとラポールと言います。彼女たちのバリアの強さに応じて近づいていける距離は変わっていきます。距離を縮めるというプロセスはバリアを解いてオープンにしていくというプロセスでもあるのです。あなたには彼女たちのバリアは見えるでしょうか。そして自分自身のバリアも。
過去エントリーナンパからセックスまでの具体的な流れでは軽くそのことについて触れています。ぜんぜん具体的なことは書いていませんが。
自分のボキャブラリーが貧困で不安になっている人はブログやtwitterで情報発信を始めてください。誰かの体験記や考察を読んでいるだけではいけません。まずは街で見かけた女の子の外見や雰囲気を描写することと、その時に感じた感情を記述するところから始めましょう。それから慣れてきたら実際にどうやって褒めたり、コンプレックスを突いたりするか考えて書いてみてください。気の利いた面白いことが書けそうならそれも是非トライしてみましょう。そうすることで自らのボキャブラリーの貧困さに改めて驚愕するでしょう。それは自らの内外に対する観察力の欠如でもあるのです。続けてください。俺の指導においては、簡単なトークスクリプトを準備してその台詞を自然にこなせるようにする訓練も必要に応じて取り入れていきます。いわゆるルーティンというやつです。これは自分の身体や声に馴染むまでやり続けないといけません。


完ソロ

「完ソロ」とはまったくの一人でナンパをすることです。俺が後ろで見ていると躊躇せずに声かけすることができるが、ひとりになると地蔵してしまうことを悩んでいる人は多いです。別に仲間を作って皆でナンパをしたって支障はないはずですが、彼らにとって完ソロができないというのが悩みであるというのなら解消されなくてはなりません。街を歩いていると必要以上にキョドりながら後方を何度も確認してナンパをしている人たちをよく見かけます。人は前方と後方を同時に見ることができません。彼らに欠如している、それゆえに渇望しているのは全体を見回す昆虫のような視点なのだと思います。先行きの見えない不安が俯瞰視点を求めさせます。現実に起こりうる問題に対する処理能力がついてくると完ソロは少しずつやりやすくなるでしょう。そういう理由から完ソロを求める人たちには、遠回りなようですが、あえて仲間たちと合流することをお勧めしています。俺の知っているナンパ師たちでメキメキと成果を上げているのは、ほぼ例外なく仲間と一緒にナンパしている人たちです。彼らは共通のゴールにむかって切磋琢磨しあい、なぐさめあったりしてひとつの共同体を形成しているのです。このインターネットの時代に、人は距離を越えてつながることができるようになりました。「女を抱く」という一般的には肩身の狭い目的意識を共有する人々がどこからともなく深夜の台所に集うゴキブリのように集結することができるようになったのです。これを利用しない手はありません。合流依頼をするのが苦手だという方は、目的意識を強く持ってください。コツは自分と同じぐらいもしくはちょっと上ぐらいの実力のナンパ師に丁寧に打診してみることだと思います。
自分の指導時間内に、彼らには連れ出しや番ゲまでの一連のプロセスを体験してもらったり、あえて問題を起こすために路上のキャッチやスカウトと一悶着起こすという体験を取り入れることもあります。「この時間帯のこの場所ではこういう理由であまりやらないほうがいい」とか「あそこにいる怪しい人たちはこうこうこういう人たちである」といったような街の人たちの構造についての知識が完ソロを手助けしてくれることもあるはずです。ルーティンを持つというのも悪くないアイデアだと思います。ルーティンというのは先人たちが経験から研ぎすまし洗練させてくれた、極めて実効性の高い魔法の言葉です。それらの言葉を胸にしているというだけで、完ソロを乗り切るということもあると思います。完ソロについての自分のさらに詳細な見解は、過去エントリー象徴としての死を繰り返す行為:ナンパに書いてあります。


自信

自信の項目をどこに追加するかで少し悩みました。これまでの全ての項目に「自信」の要素は大きく絡んでくるのです。自分に自信をつけるため、自分を肯定するためにナンパをすると言う人は本当にたくさんいます。セルフコンフィデンス。自分を認めるということ。いろいろな表現の仕方があります。けれどもこれは相当厄介な問題です。自分に自信をつけるためにナンパする人たちが自分に自信がないがゆえにナンパできなくなっているというこの泥沼構造。本当はどんな外見でナンパしたって死なないし、女の子とどんな会話をしたってウンコはもれないはずです。それでなにかダメだなと思ったら自分で修正していけばいい。外見も会話も自分で選択してうまくいったという体験が少しずつ自信を芽生えさせるように思います。けれどもやはり自信がない人は他者からの拒絶のイメージや漠然とした不安のイメージが強烈で、自然と行動にブロックがかかるのです。自信がないから猫背にだってなるし、隠れるようにこそこそと歩いたり、閉じた身体の状態になるのです。


どうすれば自信がつくようになるのか。まず第一に「自信」というのは一概にある/ないで分けれるものではありません。次に自信というのは他者との関係の中で育まれていくものです。それゆえに自分の置かれているシチュエーションに応じて自信の度合は全然変わってきます。仕事上において大きな自信を持った男の人が異性との関係においては全く弱々しくなってしまうというのはよくある話です。そしてより重要なことですが、自信をつけるというプロセスは終わりの見えない、そして徐々に進行していくプロセスなのだと思います。つい先日読んだ乙武さんの新書「自分を愛する力」には、五体不満足の彼がどのようなメンタリティで人生を渡り歩いてきたかがわかりやすく書かれていました。いわく、鉛筆を使えるようになるといった普通の人なら誰もができるようなことから、小さな成功体験を少しずつ積み上げていくこと。それが少しずつ彼の自信につながっていったようです。新卒で入社した人には初めから大きな仕事は与えられないのも同じことです。彼のキャパシティに応じて少しずつ大きな役割が与えられていくようになります。自分を肯定できない人は、一体どのような体験を積み上げ、そこから何を学んでいけばいいのでしょうか。試行錯誤で失敗を恐れずに行動することが大事だと精神的マッチョはドヤ顔で言います。けれども見当違いの行為を繰り返したり、どうしようもない失敗を繰り返したりしていたら心はすぐに枯れ果てて再起不能になってしまうでしょう。状況に応じて専門家からのファッションアドバイスを取り入れていくことは利口な振る舞いになりえますし、ルーティンを使うことが必要になることもあると思います。自分のナンパ指導においては、それらの選択の判断については二人で話しあうものの最終的には全部俺が指示を出しそれには必ず従ってもらうことになります。
究極の自信とは一体どのようなものだろうかと想像してみます。他者と接したときに感じるもの。人間関係の中で感じる劣等感を完全に解消したい。特に異性との関係における劣等感はナンパという文脈においては切実なものになっています。自分の場合それはコントロールできるものとできないものとを知っていくプロセスであるように思います。ここで何かの手がかりになることを願いつつ、以前宮台さんとのトークイベントでした卵の話を取り出しましょう。自分は他者と接するということを「卵を運ぶ」という行為に喩えました。卵を運ぶためには、しっかりとけれども優しく掴んであげなければいけません。グシャリと潰してしまうかもしれないから。またそのためにはその時の卵の状態をしっかりと見極めることのできる目を持っていなければなりません。どこに運ぶのかの選択に関してはあなたの人生観がたぶんに含まれるでしょう。

ボブ・ディランはいい芸術家になるための条件に以上の3つを挙げていますが、自分はこれを魅力的な人間の条件に置き換えて捉えています。愛はあなたのタッチに、深い洞察力はあなたのまなざしに、強い見解はあなたの人生観に相当するものです。卵は誰かに運ばれたがっています。運んでくれる人を探しているのです。そして忘れてはいけない。妥協しないこと。俺のナンパ指導は俺が終わりと宣言するまでは絶対に終わりません。



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自分がナンパを始めたきっかけ

余談ですが、俺自身がナンパをはじめたきっかけについてもよく尋ねられます。FAQです。これは熟練者である俺と自分自身とを照らし合わせて安心したいという心理が働くのでしょうか。それともただの興味本位でしょうか。正直なところ、自分はナンパ師の中でもかなり特殊なタイプだと思います。これはいろんな人に教えているうちに実感していることです。けれどもあえてここに書き記しておくことにします。そもそもの話は、

あたりを参考にしてください。(その後のことは近日更新します)


ナンパ指導体験記

ここでは、受講者や身近な人たちの目から見た俺の人となりや体験談を集めてみました。何かしらの参考になれば幸いです。ちなみに自分のことを書いてもらえると俺は純粋に興奮します。書いてくれる人はなるべくかっこよく書いてください。随時更新していければいいなと思います。

・性とナンパについて渋谷で考えている人間について
http://takaishi-hirosuke.com/?p=397

・「性とナンパ」のqqilleさんに会ってきた
http://asapen.org/?p=205

・地獄のナンパ指導
http://rousseausum.hatenablog.com/entry/2013/04/22/010117

・2013年4月27日 シンジさん(qqilleさん)の講習
http://ameblo.jp/sansotakusansosanso/entry-11534551382.html

・ナンパ講習(「性とナンパについて渋谷で考えた」しんじ(qqillie)さん)
http://hanpananpa.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

・僕がナンパをしなくなった理由
http://qloneko.hateblo.jp/entry/2013/08/23/010336

・ナンパ講習
http://knkyoto.wordpress.com/2013/08/24/%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%91%E8%AC%9B%E7%BF%92/